mamisan@healing 

海外移住から帰国した異邦人オバサン

みんな大好き「バナナの話」

先日、スーパーマーケットで広告の品のバナナを2袋買った。物価高騰の中、3本入100円とは激安でとても有難い。バナナを買ってきたら、冷凍保存して毎朝欠かさず食べています。以前住んでいた東南アジアの国は、南国フルーツが豊富で特にバナナは道端の屋台でも売っていて、家には常時バナナがあった。どうしても食べたいという訳ではなかったが、体に良いだろうと習慣化していただけで、バナナに特別な思い入れはないと思っていた。でも考えてみたら、クレープならチョコバナナを選ぶし、パフェだったらバナナパフェをチョイスするかもしれないので、結局バナナが好きだったんだと改めて認識した。そこで、いつもお世話になっているバナナに感謝の意を込めて、バナナの魅力と安さの秘密を探ってみようと思います。

「よく食べる果物ランキング」でバナナが選ばれるワケは?

「よく食べる果物ランキング」で19年間ずっと第一位をキープするほど親しまれている国民的フルーツのバナナ。その人気の理由は、手頃な価格と皮をむくだけですぐ食べられる手軽さ、そして栄養豊富ときたら愛されるのは当然でしょうね。だが「好きな果物ランキング」では、イチゴやブドウ・メロンなどの花形スターには勝てず、大体10位前後と残念な結果になっています。永遠のライバルはリンゴといったところでしょうが、バナナは一年中出回っていて値段も安定しているので買い求めやすいのではないかと思います。

そんなバナナですが99.9%を輸入に頼り、年間120万トンも海外からやって来ます。8割がたがフィリピン産で、他にエクアドルやペルー・台湾からも輸入されています。1903年に台湾バナナが初めて輸入されましたが、明治・大正・昭和初期の頃まで一般庶民はめったに食べられない高嶺の花のフルーツだったのです。お土産や病気など特別な時にだけ許された貴重な品が、今や庶民派ナンバーワンの果物になったのですから時代の流れを感じてしまいますね。

現在スーパーやコンビニで一年中手に入る輸入バナナは、3~4本入りで200円~300円台でしょうか。その安さの訳は、標高が低い広大な土地で大量に生産するからです。低地は気温が高いため成長が早く約10か月で収穫できますが、病気に弱いので農薬散布は免れないようです。いっぽう多少値がはる高地栽培バナナは、1年以上も手間をかけゆっくりと育てるので甘味が強くもっちり濃厚になって、それぞれが独自の工夫でブランド化しています。

まだ青緑色のうちに収穫されたバナナは、日本へ長時間かけて輸送するため品質保持を目的として防カビ剤の使用が認められていています。輸入後には検疫が行われていますが残留農薬について心配の方は、購入の際にパッケージを注意してみて下さい。防カビ剤を使用した場合は【チアベンダゾールTBZ/イマザリルIMZ】という農薬が「食品添加物」として表示されています。多少値段が高くてもなるべく安全な減農薬や有機栽培のオーガニック、有機JASマークやレインフォレストアライアンス認証の付いたものを選びたいですね。毎日口にするものなので、私もこれからは安心な品質のバナナを購入しようと思います。

さて、全体の1%に満たない国産バナナですが半数以上は沖縄産、次いで鹿児島産でほぼ占めているようです。国産はだいたいが高級品で、1本2000円とか中には5000円もする木箱入りのものもあるみたいです。そんな高級バナナは一体どんな味がするのか、一度くらい味わってみたいものですね。又、近年は栽培農園の努力と工夫により、無農薬で皮まで食べられる希少品や寒冷地での栽培が可能になっているということです。「たかがバナナされどバナナ」こんなにピンキリで格差のある農産物も珍しいのではないでしょうか。消費者が、用途やその日の気分で自由に選べるというのは嬉しい事です。

【すごいぞ!バナナの働きっぷりは】

バナナの栄養素は、炭水化物・タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維などがバランス良く含まれているので、美容と健康にとても頼もしい食品といえます。

数種の糖質を含みますので、吸収に時間差が生じて食後の血糖値上昇を抑制します。朝1本の黄色バナナは、速攻性があるブドウ糖を補って脳のエネルギー源となるため一日のスタートをきるには最適です。又、アミノ酸は神経伝達ホルモンを活性化させてリラックス効果が期待されます。

バナナに多く含まれるミネラル(カルシウム・マグネシウムカリウム)ですが、糖質や脂質の代謝を助けますので、ダイエットや筋トレ・運動のサポート食として優れています。特にカリウムは体内の塩分や老廃物を排泄する働きがあるのでむくみ解消にも一役かいます。(カリウム制限のある腎不全の方は採りすぎに注意して下さい)

ビタミンB群・食物繊維の含有量が豊富で、整腸作用や肌を整える効果もあります。水溶性ビタミンの葉酸は、「造血のビタミン」といわれ細胞の生産や再生を助けます。その他にも、免疫力アップ、貧血や夏バテ、熱中症対策、体のだるさ、筋肉の疲労回復などたくさんの健康効果があるのがバナナのパワーです。

【選び方・食べ方・保存について】

バナナの選び方ですが、ヘタ(付け根)が太く先がずんぐりしたものは味が濃く、ヘタも先端も細いのものはさっぱり味なのだそうです。ヘタの部分が白くなっている場合は「カビ」ですので取り除いて早めに食べた方が良いですね。バナナは熟度によって色と食味が変化しますので〘青緑→黄色→シュガースポット→茶黒〙それぞれの好みと、いつ食べるかで選んでみて下さい。

熱帯果物であるバナナの保存は、15~20℃が最適温度で常温保存することで追熟します。熟すと茶色い斑点(シュガースポット)が出てきますが、これは甘くなったお知らせです。熟成したバナナは、抗酸化作用のあるポリフェノールを含み生活習慣病の予防になると言われています。良く熟したバナナは味も濃くとても健康にも良いのです。

熟すのを止めたいときには、冷蔵庫の野菜室へ移して下さい。一本一本を切り離してラップやビニール袋などで個包装した方が日持ちします。冷凍すればさらに長持ちするのでバナナジュースやお菓子など用途は自由自在。私は輪切りにしてから冷凍し、ヨーグルト+レーズンやナッツを添えて毎日食べています(カットせず皮をむいてラップし冷凍もOK)

朝1本、または朝夕1本ずつ、筋トレやスポーツなら前後に1本ずつなど1~2本/日が適量。厚労省は一日に200gの果物を採ることを推奨していますので、バナナ1本で100g+他の果物と組み合わせて採ると理想的です。

【PLUコードをチェックせよ!】

PLUコード(商品価格識別番号)には、重要なお知らせが含まれますのでラベルがあったら確認をして下さい。PLUコードというのは、価格が紐付けされている商品管理のためのコードです。民間団体の任意コードで表示義務がないため、バナナにはあまり貼られていないかもしれません。大手スーパーで売られているものを確認しましたが、外側のパッケージに販売促進をする情報が印刷されているだけでバナナにはPLUコードが付いてませんでした。(キウイフルーツやアボカドには貼ってあった)

ラベルに記載されている番号によってどんな作物なのかがわかるので知っておいて損はないかと思います。

●4ケタで、③又は④で始まる番号(3☓☓☓or4☓☓☓)=化学肥料・農薬を使用して栽培したのもの

5ケタで、で始まる番号(9☓☓☓☓)=化学肥料・農薬なしのオーガニック・有機栽培のもの

5ケタで、で始まる番号(8☓☓☓☓)=遺伝子組み換え作物

【8月7日は何の日?】

そうです、8/7はバナナの日なんです。何とバナナの日まで作ってもらえるとは、さすが「国民的フルーツ」は大事にされている様ですね。

老若男女問わず手軽に栄養補給できて、栄養価が高いのに低カロリー(一本約100gで86kcal)。身体に良いとは分かってはいたものの、まさかこれほどの効能で優れたパワーをお持ちだったとはビックリしました。

輸入バナナは企業や商社が関わっていることもあってかSDGs「持続可能な・・」を前面に出して販促しています。バナナひとつとっても分かる様に、たくさん作ってどんどん売るためにどんなことがなされているか?消費者の私たちが”健康や環境”に対しての意識をしっかりともつのは、自分たちのために必要なことではないでしょうか。

毎日の健康食生活に感謝し美味しく頂きたいと思います。